スピリチュアルを学び始めた方の中に、こんな方をよく見かけます。オラクルカードを学んだかと思えば、次はレイキ、そしてチャネリング、数秘術、タロット、パワーストーン、アロマ、ヒーリング……まるでコレクションのように技術を増やしていく方です。
もちろん、様々な技術に触れて自分に合うものを探す過程は大切です。でも私が気になるのは、ひとつの技術をまだ深めきっていないうちに、次から次へと新しい技術に手を出してしまう、そのパターンです。
自信がないから増やしてしまう
なぜこんなことが起きるのか。14年この世界で仕事をしてきて、私なりに見えてきたことがあります。
多くの場合、その方は「自信がない」のです。ひとつの技術を学んだけれど、それだけでは不安。もっと何か加えないと、自分には価値がないような気がしてしまう。だから次の技術を学ぶ。でもまた不安になって、また次の技術へ。この繰り返しです。
中には、技術を増やすこと自体が目的になってしまっている方もいます。新しいディプロマを取得するたびに、何か成長した気がする。でも実際のセッションでは、学んだ技術のどれも中途半端で、クライアントさんに本当の変化をもたらせていない。そんなケースを、私は何度も見てきました。
集客のために技術を増やそうとする
逆のパターンもあります。ある方から「○○セラピーでは集客できないから、チャネリングを習いたい」と相談されたことがありました。チャネリングができれば集客に繋がると考えたようです。
確かに、チャネリングや霊視は特別な能力に感じられますし、単価も高く設定できます。でもその理由をご存知でしょうか。エネルギーの消耗が激しい技術だからです。私の場合、霊視は繋がっている時間は15分単位にしています。チャネリングも続けて沢山の人を視ることは避けています。いろいろなエネルギーと繋がり続けることでチャネリングの精度が落ちることを懸念しているからです。セッション後の自分の体のメンテナンスにも、大きく時間を割くことになります。
楽屋裏では仕事以上にやることが多いのも事実です。でも、人は表しか見ていません。華やかに見える技術の裏に、どれだけの負担があるか。それを知らずに安易に手を出すのは、あまりにも危険です。
そもそも、○○セラピーでも十分に月商七桁の収入を得ている方は存在します。問題は技術ではなく、別のところにあるのです。集客ができないのは、技術が足りないからではありません。お仕事として成り立たせるためのマインドセットやマーケティングの知識が不足しているからです。
こういった方に必要なのは、新しいスピリチュアル技術ではなく、ビジネスの基礎を学ぶことです。でもそれは地味で、時間もかかります。だから目を逸らして、「新しい技術を学べば何とかなる」という幻想に逃げてしまうのです。
大切なのは数ではなく深さ
技術を増やすことが悪いわけではありません。実際、私自身も複数の技術を扱っています。それは、仕事をしていく過程で必要になっていったものです。でも大切なのは数ではなく深さです。
まず、ひとつの技術を徹底的に深める。その技術で、確実にクライアントさんに変化をもたらせるようになる。自分の核となる技術を確立する。それができて初めて、次の技術を学ぶ意味が出てくるのです。
核がないまま技術だけ増やしても、それは砂の上に家を建てるようなものです。一見豪華に見えても、土台が脆い。本当に力のあるセッションはできません。
自分と向き合うことから逃げている
もうひとつ、技術を増やしたくなる理由があります。それは、「自分と向き合うことから逃げている」ケースです。
スピリチュアルな技術を深めていくと、必ず自分自身の課題と向き合う時期が来ます。
自分の未熟さ、弱さ、闇の部分。それらを見つめ、乗り越えていく作業は、正直言って楽ではありません。
だから無意識に、新しい技術の習得という「忙しさ」で、その作業から目を逸らしてしまう。学んでいる間は充実感がありますし、成長している気にもなれます。でもそれは本当の成長ではなく、ただの現実逃避かもしれません。
まず一つを極める
私がいつも生徒さんに伝えているのは、「まず一つを極めてください」ということです。チャネリングなら、なんとなく繋がっている感じがします…ではなく、高次元としっかり繋がれるようになる。
オラクルカードなら的確なカードを展開し、的確にメッセージを受け取り、クライアントの人生を照らせるようになる。お客様の人生を左右するメッセージを「たまたま出ちゃいました!」というのでは困るのです。たまたまで許されるのは子供や素人だけです。
一つを「極める」プロセスで、あなた自身が変容します。技術が身につくだけでなく、あなたという人間の器が大きくなるのです。そうなって初めて、次の技術を学ぶ準備が整います。
技術は道具です。大切なのは、その道具を使う人の在り方です。10個の道具を持っていても使いこなせない人より、1個の道具を完璧に使いこなせる人の方が、はるかに人から信頼されます。
一度立ち止まってみましょう
もしあなたが今、新しい技術を学びたくなっているなら、一度立ち止まってみてください。
今持っている技術を、本当に深めきっているだろうか。それで確実に人を導けているだろうか。
イベントなどで、ちょっと喜んでいただけただけで「自分はできている」と過信してませんか?新しい技術を学びたい気持ちの裏に、何か逃げたいものはないだろうか。なにもかも手放して、スピリチュアルの道へ進むのが怖いのではないですか?
自分に正直に問いかけてみることです。その答えが、あなたの本当の成長への道を教えてくれるはずです。

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